2011.11.19 開かずの扉
最近、何かあると…何もなくても
あたしの部屋に訪ねてくる子

居場所がないんだよね

「なにしてんの?」
「ボ~っとしてんねん、一緒にボ~っとする?」

「さっき、何がいややったん?」

彼にとって敵ではないあたしんとこでは、
冷静に話してくれます。

そんな彼が昨日
「なあ、なあ、階段のとこにある扉はなんなん?」
目をキラキラさせてやって来たの。

「どこの扉や?知らんなぁ~」
「一緒に来て~」

さすが!
毎日、探検しているだけあって
7年この場所にいるあたしも知らない扉でした。

ならば
カギをボスの所に借りに行こう!

服装を整え、話し方の練習をしてボス部屋へ

やればできるじゃん(笑)

放課後、キラキラした顔で
「○○です。Breezeに用事があって来ました」

うわっ、ちゃんと挨拶できるやん

冒険心をさらにする為に
カギ束を使うことにしました。
4階建て全室のカギ
1階分ずつ渡し
1つずつカギ穴にさしていく彼。

「もし、開いて4次元に行ったらどうしよう」
「ちょっとラ○ドセル下ろすわ」
「光りがでて吸い込まれたら、逃げなあかん」

カチ、カギ穴にマッチングする度
ドキドキ

でも回らない


最後のカギ束を渡して
チャレンジアドベンチャー

ドキドキはMAX

カチ
入った!

ゆっくり回すと
カチャン
開いた!


「あかん!」
ガチャンとカギをかけ直す彼

「どないしたん?怖くなったんか?」
「ちゃう、ちゃうねん、もぅあかん~漏れそうや!」

ウハハ

休憩

すごい緊張してるんやろなぁ~

休憩後、再スタート!

「カギあけたらあっちに逃げや~」
ヒーローになった気分であたしに指示する彼

「なんか合ったら助けてくれる?」
「…。それは、わからんけど」

わからんのかいっ

「ガチャン、いくで~」

バーン……パタン

扉は思い切り開け放たれたけど
ストッパーに当たって
逃げている間に閉まってしまいました。

カビくさい匂いだけを残したまま
閉じてしまった扉。

今度は、ゆっくり開けて
部屋を覗いたら
割れた大きな鏡に映るあたし

「な、な、なんかおる~」

「あたしや」

開かずの扉アドベンチャー

扉は、閉めてしまったら
時間が経つと存在すら忘れてしまうんだよね。

ときどき開け放して
空気の入れ替えをしなきゃいけないんだよね。


あたしの心の扉もそう。
すっと光が届いてきました。

外に出なよ
光りの方へおいでよ

カビくさいままのあたしじゃまだ外に出られないけど
カビ落としをしたら
自分の足で歩いて行きたいと思います。
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